2015年5月30日土曜日

朝日新聞 5月30日 Be数独 ★5 BBB+


2015年5月30日付け朝日新聞掲載のBe数独の問題と解答です。

 今回は上級者向け★5の問題です。

過去3年間に 46例の ★5の問題が出題されていますが、その難易度と個数の関係は次のグラフのようになっています。



46例の難易度は 61~80 にまたがり、その平均値は 69.20 ポイントです。

目標時間の平均は、2342sec ( 青線 39分)ですが、今回の問題の目標時間は、

                 1857sec ( 31分) 

私もやって見ましたが、   1669sec ( 赤丸 28分) で 辛うじて達成できました。 

しかし、パソコン・ソフトと私の鉛筆なめなめでは、随分と使う技が違いました。



パソコン・ソフトでは、最初の 6手目までが勝負です。

まず、 第一手目の ( 5, 9) =  2 を取った後の第 3, 4、5 手は、いずれも 5列目に集中しています。



この図は、第 2手目の説明ですが、第 3手目の 6、第 4手目の 8 も 青色の数字を参考にすれば容易に分かります。

第 6手目です。



第 5列の 7個の数字が埋まり、5列の残りのセルには 4,7 が入ります。

次はちょっと見つけにくいかもしれませんが、白色のせるには、「マスミー」で 5が入ります。

後はすべて「ブロッケン」で決まりです。

私の鉛筆なめなめでは、(これにきずかなかったためか)その後も、いろんな技を使っています。

 この問題の「解き味」を別の表し方をしてみました。使うデータそのものは、前回のバブル・チャートと同じです)



下の曲線は、その時点で残っている空白セルに対するすぐに「ブロッケン」で取れるセルの数です。

最初の30手ぐらいまで手こずる様子が伺えます。






2015年5月23日土曜日

朝日新聞 5月23日 Be数独 ★3 BBB-


朝日新聞5月23日Be数独の今週の出題です。



解答と解き順です。



私もやって見ました。



★3の問題ですので、「ブロッケン」(白丸印)だけでとけるはずなのに、「いずれにしても理論」(ピンク)、「レッツミ」(黄色、青色)や「予約」(赤色)を使っています。

「解き味」を表すバブルチャート(バブルが小さいほど、次の一手が見つけにくい)からは、中盤を過ぎてからの「もたつき」は分かりません。

今回は目標時間を達成することはできませんでした。その理由を考えるために、過去に出題されたデータより★3レベルの85個の問題の難易度の分布を調べてみました。





★3のデータは、Technical Point 53~61 にまたがり、今回の問題 54 は、ピンクのバブル印に相当します。85個の内 9個がピンクに含まれます。

平均標準時間 902 秒からみれば、私の鉛筆時間 936 秒もまあまあといえるでしょう。

しかし、その原因(時間がかかりすぎた)となっている中盤から終盤にかけての「もたつき」については説明できません。

この点を解明して、これまで世界で誰もチャレンジしたことのない「解き味」の秘密に迫っていきたいと思います。

最後に、格付け表です。









2015年5月16日土曜日

朝日新聞 5月16日 Be数独 ★4  BBB-

 今週の問題です。



まず、解答と解き順を示します。




今回の問題は、「ブロッケン」だけでは解けず、「レッツミ」を二回使います。

他に、「ブロッケン」と「いずれにしても理論」を使って解くことができ、前者がレベル2「Very Good」であるのに対して、後者は「Cute」になります。

鉛筆による解と「解き味」の分析が次の図です。




鉛筆では、「いずれにしても理論」を3回使っています。

うち二か所は、「ブロッケン」では、解けない場所で、解き味のバブル・チャートで赤色の点が途切れている個所です。

今回からバブル・チャートの表し方を変えています。終盤の大きいバブルは100% 解が埋まることを意味しています。

格付け表は次のようになります。
















2015年5月9日土曜日

朝日新聞 5月9日 Be数独 ★3  BB


  数独の「解き味」について新しい試みを加えて見ました。

今週の問題です。


★3の問題は過去2年間34例出題されており、今週出題のものと同じTechnical  point (55)
 の問題が6例含まれています。



皆さんもストッポッチで時間を計って見てください。

私もやって見ました。 732秒(12分12秒)かかりました。



コンピュータは、★3の場合「ブロッケン」だけで解けるので、同じ技を 55回使い、直線状に目標時間に達します。 

目標時間の設定(今回828秒・約13分)は、次の近似式を使っています。



これは、世界標準ナンプレ300 Vol.1 (カサクラワンコインブック 税込500円)の300題のナンプレに掲載されている世界標準タイムを 7段階別に解析し求めたものです。

さて、前の図で、鉛筆なめなめでは、10手目あたりでもたつき(時間を要し)、あげく「いずれにしても理論」(赤色)の上位技(反則わざ?)を使って乗り越えています。 

これは、同じ★3の同じ技術点の問題でも(使う技だけでなく)、次の一手の糸口となる手掛かりの数が違うのが一因のように考えられます。

 数独解析ソフト「龍涎」には、 No of Entrance (Single candidate の数)を計算する機能があり、それをステップの各段階で使い、その個数を バブルの大きさで表してみました。


 
 血管の流れ具合と同じように、細くなったところでは詰まり易くなります。行き詰まってしまうと上級技の助けがいることになります。

Step 16 で最も小さくなっていますが、鉛筆の場合は「いずれにしての理論」で乗り切ったのがよくわかります。

最後に、今週の解答と格付け結果を示します。






































2015年5月2日土曜日

朝日新聞 5月2日 Be数独 ★5 BBB-

 
さて、5月がやって参りました。

目に若葉、聞こえるのはホトトギスの鳴き声、食卓には初ガツオ。食後の脳トレには数独。

今週の問題です。



解答と解き順です。




今回の出題は★5(上級用)の問題ですが、どちらかというとやさし目で、私もやって見ましたが簡単に解けました。




 今回は新しい試みとして、目標時間を設定して途中経過を使用する技の種類と回数でシュミレートしてみました。この方法では、コンピュータの実際のCPUタイム、つまり技ごとの計算時間が全く入ってきません。

この問題のポイントは、第4手目以降の4手です。




第4手目は、緑地のセルの 3、8 の存在により第 3ブロックのピンク地のセル2つが「予約」されます。 青地のセルの 5があるので、第三ブロックで 5 がはいるのは、白地のセルの位置だけです。

第4手目は技の種類は QbB で、Q :「予約」の技を見つけるのに、4ポイント、B :「ブロッケン」で 5 を決めるのに 1ポイントで合計 5ポイントとなります。 

第5手目の (2,8)=9 QbB も同様に決まります。こちらが第 4手目でもいいですね。

第6手目の (2、6)=5 は QbR となっています。第2行目で 5 に注目すると分かるとおもいます。

過去2年間の★5の問題 33例を難易度順に並べたものです。