朝日新聞5月4日Be数独に掲載の数独問題の解き方の解説をします。
今回の出題は、月一回の★5の「難易度」の高い問題です。
★5の出題は、過去1年で16回あり、その内15回が Q Hidden Pair 「予約」という技を使う問題でした。ところが今回は、2012年8月25日以来の V Locked Candidate (2) 「いずれにしても理論」を使う問題です。
同じ★5(青色の棒グラフ)の問題でも、”Ryuzen”ソフトの評価では、Strategy Level (緑色の棒グラフ)が低くなっているのに対して、Technical point (赤丸印)は高くなっているのが分かります。これは、使用する上級技のレベルで評価すると低く、上級技の使用回数で評価すると高くなるからで、初心者にとっては、緑色の傾向、ベテランでは赤丸の感じとなるのではないでしょうか。
「解き味」はこんな感じでしょうか?
プロットしている丸印の色は、使用する技に対応しています。
ピンク : B Implicit Single of Block 「ブロッケン」
黄色(丸印): R Implicit Single of Row 「レッツミー」
オレンジ : C Implicit Single of Column 「レッツミー」
緑 : M Explicit Single 「マスミー」
赤 : V Locked Candidate (2) 「いづれにしても理論」
今回、変形技はVの一回だけなのに対して、B 以外の基本技が、R 1、C 11、M 2回と多く使用するため、Technical point が高く、逆に言うと、本誌評価も ★4より高い★5になっています。
なお、図中の黄色の四角の印は、懸賞の二重枠に相当します。もう少し離して出題した方がよいのでは?
最終結果です。
解が決まる順番を色付けしました。黄色から順に赤色に変化して決まっていきます。
順番と使用する技を示します。
さて、この問題のポイントは第2手目に Locked Candidate という技を使うところです。
第1手が (8,6)=5 B 「ブロッケン」で決まったあとの盤面です。
第2列に注目すると、緑色の3の存在により、残った二つのピンクのセルのどちらかに 3が入ることになります。 Locked Candidate はこの二つのセルが、たまたま同じ Block 4 (中段左端のブロック)にあることにより、Block 4 の他の空白セルには 3 の候補は入り得ないことを利用する技です。Block 4 においては、3 の候補は、ピンクのセルのどちらかに入らねばならないようにロックされ、その結果、同じ Block 4 の 6 行目のセルには、3 は入らないことになります。
したがって、第2手目は次のように決まります。
このような経緯を、Step 2 (6,8)=3 VcR と記します。 Vc は Column(列)に関する V: Locked Candidate「いずれにしても理論」 の変形技を使って、R: Implicit Single of Row 「レッツミー」 の基本技で決まることを表します。
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