2014年3月30日日曜日

朝日新聞 3月29日 Be数独 ★3 A+

朝日新聞3月29日別刷Be数独 ★3の問題です。






★3の問題は過去1年間で31題出題されており、Ryuzen ソフトによる解析結果の難易度点数(技術点とよんでいます)は、54点から59点です。

今回の点数は56pointでほぼ★3では平均的難易度の問題になっています。




全出題問題から見た難易度レベルも次の図のような位置にあります。



今回の出題の特徴は、そのずば抜けた「美しさ」にあります。これまでの全出題例の中でも一位になりました。



一見しただけでは、その「美しさ」は気付きにくいですが、「美しさ」79ポイントの内訳は、次の通りです。

   「芸術点」 37   パターン美  22
              対称美     15 
   「創造点」 42   表出数     4
              選択数字効果 5 
              数字配列の妙 3 
              中心軸     10
              欠落数字    10
              空間構成    10

総合ポイントは135point で、格付けは A+ となります。











2014年3月23日日曜日

朝日新聞 3月22日 Be数独 ★4 BB-

朝日新聞3月22日の別刷Be数独の問題と解答です。


コンピュータと鉛筆で解いて見ました。


それぞれの解き順の一例です。



セルにつけた色は使用する技を示しています。
         
                白色(White)・・・「ブロッケン」(Hidden Single) 
                青色(Blue)・・・・「レッツミ」(Hidden Single of Row)
                                           黄色(Yellow)・・「レッツミ」 (Hidden Sigle of Collumn)
                ピンク色(Pink)・・・「いずれにしても理論」(Locked Candidate)
               赤色(Red)・・・・・・「予約」(Hidden Pair)

この色ずけは、上のグラフのマーカーの色に対応しています。

例えば、鉛筆の場合には、第2手でもう「いずれにしても理論」を使っています。この問題では、「ブロッケン」でとれるのは、2つしかありません。

コンピュータの場合には、この二つを取り、さらに第二手(7,8)=7 を使って、第三手(8,4)=7 がきまりますが、もう「ブロッケン」でとれる所はなくなり、第4手は、「レッツミ」を使います。

Step 4 (4,6)=2


あとは、「ブロッケン」で全部決まります。

今回の問題は★4で少し時間がかかるでしょう。

★4の出題は、ここ2年間、2012年3月31日以来の全出題問題 116問の内 31例あります。

今年に入っては 3例目ですが、その中でもやさしい部類に入ります。





図を見ての通り、今回の問題は、コンピュータ・ソフトによる解析では、★4と★3が丁度4題ずつの同じ「技術点58」のところにあります。★4の問題は「Very Easy」と完全に一致しています。(緑と青の棒グラフ)つまり「ブロッケン」だけでは解けないで、「レッツミ」の技が必要とされるということです。コンピュータは、見落とすことなく、まず「ブロッケン」を取りつくします。鉛筆では、技の探す順序によって大幅に時間がかかってしまうことでしょう。

今回の例では、コンピュータでは、 第5手目で初めて「レッツミ」を使いますが、鉛筆では、第2手目に「いずれにしても理論」で、第5手目の (4,6)=2 を見つけています。これは、コンピュータの第2手目の 7 に行く前に見つかるもので、1から順に調べていくからです。

解き順は、初心者と上級者で違うでしょうし、正確にシミュレーションをするには、こんなやさしい問題でもまだまだ検討が必要です。


最後に「見た目」を含めた総合評価です。「芸術点」は27点と大変低い点数で、総合点85点は、BB-の格付けになりました。いま一度最初の原図を見ていただければその理由もわかると思います。このような図からは、対称性以外に作者の美意識を見出すことができません。










         
















2014年3月15日土曜日

朝日新聞 3月15日 Be数独 ★3 A-

 朝日新聞3月15日Be数独の問題は、「難易度」★3のやさしい問題ですが、「見た目」はうつくしいので、総合格付けは、「A-」と高い評価となりました。

まず問題と解答は次の通りです。


「難易度」は、これまでの出題の中では、次の図の位置にあります。




「解き味」は、直線的で迷う所はありません。



使用する技は、コンピュータ・ソフトの場合はすべて「ブロッケン」です。

順番はつぎのとおりです。




鉛筆の場合は、ブロッケン以外の技も、目につけば使ってしまいます。



「見た目」と「難易度」を含めた関係図です。













2014年3月8日土曜日

朝日新聞 3月8日 Be数独 ★5 BBB+

 朝日新聞3月8日掲載のBe数独は★5の上級者用の問題です。

今回は、パソコンソフトを使って解いた解法一例を詳しく説明します。



今回の解法は、基本技(ブロッケン、レッツミ・行、レッツミ・列、マスミ)を最初に取りつくし、次に変形技(いずれにしても理論、予約、井形理論)をかけて基本技で決めます。

この問題のヒントは5列目に注目します。

Step 2  (8,5)=2  レッツミ(列) 




Step 3   (4,5)=4  マスミ



Step 5 (5,4)=8  予約(列)


 5列目では、一手目で1、二手目で2、三手目で4が決まります。したがって5列目の残りの2つのセルは、7と9ということになります。これを踏まえて、中央ブロックの(5,4)の白いセルに注目すると、ここに入れるのは、8だけ(マスミ)であることが分かります。

あとは、12手まで、「ブロッケン」で決まりますが、13手目では「レッツミ(行)」となります。

Step 13 (2,6)=4 
Step 14 (2,3)=9




今回の問題を実際、鉛筆を使ってやってみました。


「難易度」はこれぐらいになります。




















 

2014年3月3日月曜日

朝日新聞 3月1日 Be数独 ★3 A-

今回の出題は、「やさしい」けれども「美しい」問題です。

問題とその解答になります。



まず、「やさしさ」については、



このように最もやさしい部類に入ります。

本当なのか?やってみました。


要した時間は、確かに最短でした。でも2,3か所で戸惑った跡が見受けられます。

解くのに使った技は「ブロッケン」だけでした。




「見た目」の美しさについては、相当な美形です。



「美しさ」の内訳は、パターンの美しさと(32)点対称(10)による「芸術点」が、42ポイント。

よく見ると、中心の「5」を軸として、くるくると「かざぐるま」のように、廻り出すような躍動感が感じられます。

また、数字の選択(3689が半分以上を占める)や欠落数字(7の数字が使われていない)などによる「創造点」が19ポイント。合計で61ポイントとなっています。

実は、欠落数字をもつ問題は、上級の技を必要とする場合が多く、やさしい技だけで解けるものは珍しいのです。その結果、解く際の「戸惑い」として表れています。